
このアンケートの目的などは本文に詳しく論じているので省略させていただく。その視点と方法について述べます。
一般社会人である個人とその家族が都市東京での実生活をどのように過ごしているのか。この事を基礎としながら、アンケートに回答してくれた諸個人の視点に近づく努力をしました。
その内容は食生活を初めとする諸個人の生活史の中に入るというものでした。感情移入を行うためには現地踏査は不可欠でした。その結果を視点として予め用意していた課題を解析するという方法を採りました。
まず、対象とする個人の出身地と生活実態や人生観の間に相関関係があるか否かを知るために幾つかの項目を用意しました。
次に信仰心の度合いや特定の宗派への帰依の有無によって、生活のさまざまな側面にどう影響があるのか調べました。これはデーター化もしてありますが、現状は時間的制約から本格的な解析は行っていません。
続いて医療を転換点として、個人と知的領域である医学との関係を調査しました。ここで得られる情報は個人情報の表層から実体に至るものです。
次の段階において、その個人が周りの状況にどう関わろうとしているのか調べることが重要となります。この本質論的段階の分析のために、個人の心性と周囲に対する知的関心の内容を調査しました。
その一部を公開します。
例えば、男女別姓についての質問は家族社会関係を知る為に用意されていました。
その結果と天皇制について質問した項目との相関を調べることによって家族社会関係の深層とその個人の一般社会との関わりを知ることができます。
その方法は、心性において家父長的支配を象徴すると考えられている天皇制についての記述された内容や有無そして選択式回答の内容や有無を調べることでした。
次に、男女別称の是非を問うた回答内容と天皇制について回答された内容との差違と予め想定していた相関関係とを照合する事でした。
この結果は第2章7項の個人と医療環境の箇所で論じています。この部分は一般公開をしていません。この為に別のホームページで公開しています。